2016年7月22日(金)~24(日)、蒲郡の海陽ヨットハーバーにて、一年後の同時期に開催されるテーザー世界選手権のテストイベントとして「プレ・ワールド」が開催されました。来年のワールド本番を視野に海外からも4チームが来日し、国内外合わせて35チームが参加しました。
レース前日は20ノット前後の風の中、自由参加で練習会がおこなわれ、また、セーリングのあとは2011年ワールドチャンピオンであるPaul Ridgeway氏を交えて質疑応答形式での簡単なクリニックも開催されました。
レース初日は、午後のシーブリーズがしっかり入るのを待ってからのスタートとなりました。前日に比べ少し物足りない風で、チョッピーな波が残るコンディションではありましたが、軽風~中風域で順調に3レースが消化されました。
翌2日目は朝のうちは風が弱く、1時間半ほど陸上待機となりました。その後入ってきた南西の風でスタートし、7~8ノット程の振れまわる軽風で2レースが実施されました。
優勝は、稲毛フリートの池田陽平/鷲尾大吾組となりました。4-1-2-1-2の安定したスコアで初日からのトップを守り逃げ切りました。2位は佐藤浩章/村岸恭明組(江の島)、3位はPaul Ridgeway/Bronwyn Ridgeway(豪メルボルン)となりました。また、マスタークラスは佐藤/村岸組、グランドマスタークラスは田中夫妻(稲毛)、スーパーグランドマスタークラスはRidgeway夫妻、ファーストレディーはBronwyn Ridgewayがそれぞれタイトルを獲得しました。
以下は優勝スキッパー池田選手のコメントです。
- 今回のレースで上手く行った点は?
軽風下のセッティング、コース選択、リーチングの走りの3点です。軽風下のセッティングは、短めのフォアステイ(4140mm)が功を奏したと思います。このセッティングは、軽風下では失速しにくく、スピード回復も早いと感じます。(ただし、角度はそれほどよくない気がします。)
コース選択は、とにかくよく振れる風、入れ替わるブローをクルーがよく見てくれました。リーチングは、メインもジブも少しオーバートリム(引き気味)にすることで、スピードに乗れると感じました。
- 2日間のレースコンディションで意識した点は?
波やラルで失速するので、ジブトリムを細かくお願いしました。また、マークの設定方位は常に意識しました。振れ回るコンディションでしたが、レース委員会が風向をこまめに確認してコースチェンジしていたので、マーク方位をだいたいの風向の予想として活用しました。つまり、セオリーですがマーク方位に対してロングを走るということです。
- 1年後のワールドに向けてこれからどんな準備をしていきたいですか?
今のセッティングでは、6m/s以上のコンディションでは走れないので、強風用のセッティングと走らせ方を見つけたいです。
2日間で5レースを実施したプレ大会は、まずまずのコンディションに恵まれ成功裡に終了しました。参加した選手、ワールド準備委員会にとっても共に有意義なテストイベントとなりました。
いよいよ蒲郡ワールドまで残すところ1年です。ワールドの公式ウェブサイトもリニューアルし、これから本番に向けてコンテンツを充実させていきます。
来年の夏、蒲郡でお会いしましょう!
プレワールド レース結果
フォトギャラリー (by Junichi Hirai / BULKHEAD Magazine Japan)